5人2団体の受賞者発表 川崎市文化賞・スポーツ賞など

 川崎市は20日、2016年度の「第45回川崎市文化賞」などの受賞者5人2団体を発表した。文化賞には国内最高齢のプラネタリウム解説員の河原郁夫さん(85)ら3人1団体を選出。「社会功労賞」は医師で元市病院協会会長の渡邊嘉久さん(73)、「スポーツ賞」は11月にチーム結成から20年を迎える川崎フロンターレ、今後の活躍が期待される「アゼリア輝(かがやき)賞」は作曲家のやまだ豊さん(27)に決まった。

 河原さんは1956年から60年間にわたり解説員を務め、プラネタリウムの企画・制作や後進の指導などに尽力。現在もかわさき宙と緑の科学館(多摩区)で現役として活躍している。

 郷土史家の鈴木穆(あつし)さん(79)はNPO法人高津区文化協会会長として文化の向上に貢献。珠算塾経営の深見政則さん(73)はアマチュア落語家「清流亭いしあたま」として活躍、「さいわい寄席」を22年間主宰する。

 影向(ようごう)寺重要文化財・史跡保存会は51年の結成以来、影向寺の重要文化財や史跡の維持保存、境内の美化などを続け、小中学校の郷土学習にも協力している。

 社会功労賞の渡邊さんは市病院協会幹部として休日急患や救急対応のシステム構築に注力し、市の救急医療改善に努めた。スポーツ賞の川崎フロンターレは20年間、地域密着の市民クラブとして地域のスポーツ振興や活性化に貢献した。

 アゼリア輝賞を受賞したやまだ豊さんは新進気鋭の作曲家。洗足学園音楽大学(高津区)の在学中から人気ドラマや映画の音楽を手掛け、今後も活躍が期待されている。

 表彰式は11月9日、市国際交流センター(中原区)で行われる。

 各賞は市の文化、芸術などの分野で顕著な功績を残した個人、団体に贈られており、学識経験者らでつくる選考委員会の審査を経て市長が決定する。1972年から今回までに特別賞を含めて281人と67団体が受賞している。

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