最果て感で「恋する灯台」に 城ケ島の2基認定

 三浦市三崎町城ケ島の城ケ島灯台と安房崎灯台が、日本ロマンチスト協会(長崎県雲仙市)と日本財団(東京都)が進めるプロジェクト「恋する灯台」の一つに選ばれた。首都圏から選出されたのは城ケ島内の2基のみ。12日に同協会が市役所を訪れ、吉田英男市長に認定書を授与。観光資源として灯台を活用する取り組みなどを紹介した。

 同プロジェクトは、全国に点在する灯台を“恋愛の聖地”として認定し、再価値化を図ろうと今年から始動。有識者でつくる選考委員会が、全国3000以上ある灯台から歴史や景観、形など6項目の基準を審査して20カ所21灯台を選び、灯台のある自治体を「恋する灯台のまち」に認定した。

 城ケ島灯台(高さ11・5メートル、1870年初点灯)と安房崎灯台(同11・5メートル、1962年初点灯)は、橋で島へ渡り岬の先へ向かう「最果て感」や、首都圏にありながら非日常感を味わえる点が評価された。

 同協会の波房克典会長は「灯台に行くついでに地元の街を巡り、二人の仲がもっと深まる観光ルートを紹介するチラシなどを作りたい」と説明。地域住民とワークショップを10月中に開催するという。城ケ島などをロケ地としたショートムービーを撮影中で、「灯台の日」(11月1日)に横浜市内などで上映する予定であることも紹介した。

 吉田市長は「市は観光施策を積極的に進めているが、従来の財産をクローズアップしてくれたことは大きな効果。これを機にさらに誘客し、幅広くPRしたい」などと話した。

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