筒香2冠射程圏内 横浜DeNAベイスターズ

◆108打点・43本塁打 球団初のクライマックスシリーズ(CS)に導いた横浜DeNAの筒香が自身初のタイトル、しかも2冠を射程圏内に捉えている。43本塁打、108打点はいずれもリーグトップ。レギュラーシーズン残り2試合で後続をさらに突き放せるか。

 26日にあった全体練習でのフリー打撃。横浜スタジアムの右翼席に何度も白球を突き刺した主砲の打棒に、ラミレス監督が何度もうなずく。

 「1試合に2本打てるバッター。達成できるかもしれないね」。2008年に村田(現巨人)が記録した球団最多の46本塁打まであと3本。球団レコード到達、そして更新の可能性を問われた指揮官は迷わず答えた。

 今月は絶好調だ。打率3割9分3厘、6本塁打、20打点を記録。月間MVPの候補にも挙がるスラッガーは打点で2位新井(広島)に7点差、本塁打では2位山田に5本差をつけている。

 気になるのは勝負してくるのかどうか。ヤクルトは横浜DeNAとの2試合を含めて4試合を残す。指揮官は「うちは勝利優先。山田とは勝負する。ただ、筒香は勝負を避けられる可能性があるね」と指摘。現役時代に2度の本塁打王、4度の打点王に輝き、その重みを知るだけに「タイトルは選手にとって大事。振り返った時にその大きさを実感する」と期待の言葉を続けた。

 本人は普段と変わらない。「取れるなら取るに越したことはない」と言い、「目指すものはその上にある。タイトルにこだわりはない。目指すもの? それは自分の中にあるものなので」。あくまで自然体でレギュラーシーズンの最後まで走りきる。

© 株式会社神奈川新聞社