ワカサギ豊漁、今年こそ 箱根・芦ノ湖

 神奈川県箱根町の芦ノ湖で1日、ワカサギの刺し網漁が解禁された。芦之湖漁業協同組合(福井達也組合長)の組合員9人が出漁。初日の漁獲量は約31キロだった。「20年に1度の不漁」とされた昨シーズンの解禁日の約3倍の漁獲量に地元漁師は「心配していたが、出足は好調。期待したい」と胸をなで下ろした。

 刺し網漁ではワカサギの通り道に網を仕掛ける。ワカサギの頭周辺などがその網の目にはまることで、捕まえられる仕組みだ。昨年は酷暑でエサのプランクトンの発生が遅れ、成育が進まなかったとみられ、解禁初日の漁獲量は低迷。翌年4月までのシーズンを通しても111キロと、2004年シーズン以来、1トンを下回った。

 1日は同漁協の組合員が箱根園沖で順次、網を引き上げた。大きさは8〜13センチほど。刺し網漁歴約8年の箱根町元箱根の大場智也さん(36)は「昨年は一つの網に数匹しか掛かっていない日もあった。一安心」とほっとした表情を浮かべていた。

 取れたワカサギは地元の飲食店やホテルに出荷される。シーズンは来年4月ごろまで。

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