リオ躍進の裏側を披露 メダリストら東海大で報告会

 リオデジャネイロ五輪でメダルを獲得した東海大関係者が19日、神奈川県平塚市の同大湘南キャンパスで報告会を開いた。柔道男子代表の井上康生監督や女子200メートル平泳ぎ金メダルの金藤理絵選手らが、「なぜ日本が勝てたのか、強化の裏側を知る」をテーマに熱弁。約1200人の学生らに夢を追い挑戦し続ける大切さを説いた。

 男子柔道全階級のメダル獲得に貢献した同大准教授の井上監督は「ロンドン五輪でメダルを逃し、どん底から一つ一つクリアしていった。4年後に同じ事をやっても世界では通用しない。新たなことに挑戦していきたい」と東京五輪での偉業再達成に意欲を示した。

 柔道男子90キロ級を制した体育学部4年のベイカー茉秋選手は「勝ったら努力が報われて、負けたら水の泡になる。どちらがいいかと考え、優勝することしか考えなかった」と前向きな姿勢を強調。井上監督から試合前に畳の上でおにぎりを食べていた強心臓ぶりを示すエピソードが明かされ、会場は笑いに包まれた。

 同大OGの金藤選手は「目の前が真っ暗でも、足を動かし続けたら前に進める。コーチが正しい道に導き、周りの応援が後ろから押してくれる。何を目指すのか見失わずに進んでほしい」とアドバイスした。

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