アラスカを愛して 迫力に満ちた写真250点

 ◆横浜高島屋ギャラリーで星野道夫さん回顧展 アラスカの自然を愛した写真家、星野道夫さんの回顧展「没後20年 星野道夫の旅」が19日、横浜駅西口の横浜高島屋ギャラリーで始まった。アザラシやシロクマを迫力ある構図で捉えた写真などが並び、多くの来場者が見入っていた。30日まで。神奈川新聞社などの主催。

 星野さんの未発表作品を含む写真約250点や自筆の文章、カメラなどの愛用品が並ぶ。取り組んだ仕事の全貌とともに、心の内に抱えていた思いなどをたどることができる。

 星野さんは学生時代に目にしたアラスカの写真集をきっかけに、同地に居を構え写真家として活動。1996年、ロシア・カムチャツカ半島での取材中に不慮の事故に遭い、43歳で亡くなった。

 アラスカの壮大な自然に生きる動物や先住民の人々の暮らしを見つめた写真は多くの人々を魅了。中学校などの教科書にも作品が掲載されている。

 撮影に度々同行した妻の直子さん(46)は「本人は決定的な瞬間を撮ろうとしていたのではなく、自然のあるがままの姿を見せようとしていた」と振り返る。

 「アラスカでも日本でも生きていくことは同じ。写真と対話するようにじっくり見ていただいて、何か悩んだときに思い出していただければ」と話した。

 一般800円、高校・大学生600円、中学生以下無料。問い合わせは、横浜高島屋電話045(311)5111。

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