「安全期し」開催へ 12日から藤沢デザインウィーク

 芸術を通じて地域の魅力を発信するイベント「藤沢デザインウィーク(DW)」が12日、JR辻堂駅北口の藤沢市アートスペースなどでスタートする。30年以上続く「東京DW」のノウハウを得て県内初開催にこぎ着けたイベントだが、“本家”の会場で男児が死亡する事故が発生。開幕直前の予期せぬ事態に、藤沢のイベントを主催する市は「安全対策には万全を期し、実施したい」と話している。

 藤沢DWは、市と地元企業などでつくる「コンソーシアム」の主催。東京DW主催者の協力を得て初めて開くイベントで、地方創生の視点も取り入れている。藤沢と同様のDWは、7月に奈良でも開かれた。

 東京の事故は6日夕に発生。ジャングルジムのような木製オブジェが燃え、中で遊んでいた男児(5)が死亡した。事故から一夜明けた7日、藤沢市は「事故はショックだった。大きなイベントでは危険がつきもの」とし、会場や展示物を見直して火が出るような作品がないことを確認。避難路や人員配置も再検討するとしている。

 藤沢DWの目玉は「北斎漫画インスパイア展」(25日〜12月18日・市アートスペース)。江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎が描いた「北斎漫画」に影響を受けた芸術家たちが競演し、個性豊かな作品がそろう。

 また「スーパーロボット展」(同・湘南ロボケアセンター)は、生活支援ロボットや最新アンドロイドを展示。ロボットづくりを楽しめるワークショップも11月12、13日に行われる。12月4日には、新国立競技場の設計を手掛ける隈研吾さんのトークショー(アイクロス湘南)を開催する。いずれも入場無料。問い合わせは、市企画政策課電話0466(50)3502。

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