収賄罪は不起訴 県警元巡査部長 横浜地検

 職務上知り得た個人情報を漏らした見返りに知り合いのヤミ金業者から賄賂を受け取ったとして、収賄容疑で追送検された伊勢佐木署刑事2課の元巡査部長の男性(46)=横浜市中区、地方公務員法違反(守秘義務違反)の罪で起訴=について、横浜地検は不起訴処分(起訴猶予)とした。21日付。

 また、贈賄容疑で追送検された男性被告(73)=同区、同法違反(そそのかし)などの罪で起訴=も同日付で不起訴処分(起訴猶予)とした。

 捜査幹部は「捜査情報が漏れていたことが今回の本質的な問題。地方公務員法違反を処罰すれば、(贈収賄も情状面などに反映され)実質的に目的は達成される」と説明した。

 元巡査部長の男性は4月から5月にかけて、情報提供の謝礼などで男性被告(73)から現金2万円を受け取ったほか、飲食店で6万円分の接待を受けたとして、10月25日に追送検されていた。

 起訴状などによると、元巡査部長の男性は3月から4月にかけて、男性被告(73)から借金をしていた4人の個人情報を県警本部の照会センターに問い合わせて入手。中谷被告は情報を借金の取り立てに用いていた。

 県警は10月25日付で戸高被告を懲戒免職処分とした。

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