聴覚障害者によるビーチバレー 国内唯一の大会、川崎で

 国内唯一の聴覚障害者によるビーチバレーボールの大会「ジャパンデフビーチバレーボールカップ2016」が26日、川崎市川崎区の川崎マリエンで開かれ、全国から集まった10チームが白砂の上で熱戦を繰り広げた。優勝は、男子が今井勇太、佐藤淳吾選手のペア(大阪)で、女子は井上奈々絵、今井優選手のペア(静岡)だった。

 日本代表候補同士の対戦となった男子決勝で、今井選手らのペアは、地元神奈川の竹村徳比古、瀬井達也選手のペアを下した。今井選手は「初めての優勝でうれしい。デフリンピックが来年、トルコで開かれるので、この結果に慢心することなく、頑張っていきたい」と語った。竹村選手=横浜市金沢区=は「悔しい。コンディションづくりがうまくいかなかった」と手話で話した。

 大会は、日本デフバレーボール協会などが主催。デフビーチバレーは、コートや競技形式などは一般のビーチバレーと同じだが、「チームメートの声やボールをはじく音などが聞こえず、目だけで判断するため、高度な技術が必要」(日本代表の牛尾洋人監督)という。竹村選手も「レシーブの時、指を1本立てたり2本立てたりして攻撃のパターンを合図するが、死角に隠れてしまうことがある」と説明していた。

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