東京五輪向け、湘南港に艇整備庫 「コントロールルーム」も

 2020年東京五輪セーリング競技の江の島開催に向けた湘南港の整備について、黒岩祐治知事は30日、マストを立てたままヨットのバランスを調整したり、正確な重量を計測したりできる「艇整備庫」などを新たに整備する考えを明らかにした。同日の神奈川県議会第3回定例会本会議で、自民党の磯本桂太郎氏(横浜市旭区)の代表質問に答えた。

 黒岩知事は「五輪は江の島をセーリングの聖地として世界に発信する絶好の機会。大会後も見据えながらしっかりと整備する視点も欠かせない」と説明。その上で、屋内で艇をメンテナンスできる整備庫と、会場の海を見渡せる場所に設置して大会を運営する「コントロールルーム」の重要性を強調した。

 知事は「雨天時の艇整備や実技練習が可能となり、港利用者のサービス向上やジュニア育成に役立つ。国際大会誘致の大きなセールスポイントになる」とし、早期に整備方針を示す意向を表明した。

 懸案事項の役割分担などについては、「大会組織委員会としては年内に全体の開催経費をまとめ、東京都と議論するとのこと。都以外の開催自治体の役割分担などについては、その後と聞いている」と述べた。

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