相鉄・JR・東急、東部方面線見学会 開業に向けた作業紹介

 相模鉄道とJR、東京急行電鉄が相互直通運転を行う「神奈川東部方面線」の工事見学会が4日、相鉄線西谷駅(横浜市保土ケ谷区)近くのトンネル工事現場で行われた。事業への理解を深めてもらおうと相鉄が主催、整備主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構、同市の後援。報道関係者や公募で選ばれた約100人が、工事の進行状況を確認した。

 見学現場は、2019年度下期に開業予定の西谷駅からJR東海道貨物線横浜羽沢駅付近を結ぶ「相鉄・JR直通線」(整備延長約2・7キロ)の一部。ほぼ全線が地下構造で、安全対策を講じた上で、地盤を直接掘削したり、鋼鉄の筒の中に掘削機を収めて掘り進めたりする工法を用いて、鉄筋コンクリート製のトンネルを築造している。

 見学したのは西谷駅から約250メートルの区間。工事担当者は「本年度内にコンクリートの構造物は完成し、来年度から軌道づくりを始める予定」と説明した。用地取得が難航し、同線の開業時期は当初計画より遅れ、建設費も増大している。同市の担当者は「工期短縮、工費縮減、市民への周知を徹底する」と話した。

 開業すれば、同市西部や県央部から都心へのアクセスの向上が見込まれ、参加した東京都墨田区の麦谷英里加さん(24)は「大学時代に相鉄沿線で暮らし、工事に関心があった。トンネルの現況を確認できて貴重な体験だった。一日も早く開業してほしい」と話した。

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