アジア理解深めて 知的障害者がアニメ制作

 「信耕ミミとアジアの仲間たちによるアニメーション作品展」が14日、横浜市中区の象の鼻テラスで始まった。来年5月の第50回アジア開発銀行(ADB)年次総会横浜開催連携事業の一つで、アジアへの理解を深めるのが狙い。NPO法人スローレーベルとアニメーション作家の信耕さんが、今夏タイで実施した知的障害者のトレーニングプログラムの成果を展示している。

 プログラムには、タイ、カンボジア、ミャンマー、ラオスの4カ国から計12人の知的障害者と保護者が参加。4日間にわたるアニメ制作を通じ、自己表現の仕方などを学んだ。

 完成した約4分間のアニメには参加者が描いた「自分」が登場。メコン川を旅するワニが、それぞれの国の参加者たちと出会うストーリーになっている。

 「参加者の自由な発想に驚かされた。想像以上の仕上がり」と笑顔で話す信耕さん。面識のなかった参加者たちが次第に打ち解け、言葉や国の違いを超え、時には音楽に合わせて体を動かし、アートを楽しむ様子が印象的だったという。

 会場では、参加者の顔写真や作品の一部を展示。プログラムの様子を写したビデオも上映している。

 16日午後7〜8時はプログラムの報告・交流会を開催。18日午後2〜4時は信耕さんが講師となり、アニメを作るワークショップを予定している(事前申し込みが必要。定員20人。若干の余裕あり)。

 25日まで、入場無料。問い合わせは、象の鼻テラス電話045(661)0602。

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