伝統のしめ飾り 大和、郷土民家園で職員ら手作り

 大和市郷土民家園(同市上草柳)で24日、古民家の玄関先などに正月用のしめ飾りが飾られた。新年を目前に控え、季節の移ろいを感じさせている。入園無料。

 園内は江戸時代中期と末期に同市内で創建された旧小川家主屋、旧北島家主屋の2棟を移築復元。市指定重要有形文化財に指定され、庶民の生活の歴史が分かる。

 職員(28)によると、しめ飾りは小川家に伝わる手法をならい、担当の職員4人で半日かけて分担して作り上げたという。

 7種類の材料は現在では手に入りにくくなっており、ダイダイは職員の自宅庭に実ったミカンを用い、ウラジロの葉は園内のシダの葉を使うなど代用するケースも出てきているという。稲わらは同市内の農家から譲り受けることができた。

 園を訪れた同市中央4丁目の市民(68)は「ここに来ると、季節の移り変わりを楽しむことができる。世間の騒がしさから隔離されているのもいいですね」と話し、カメラに収めていた。

 相鉄線相模大塚駅から徒歩15分。駐車場あり。午前9時〜午後4時半。休園は月曜、年末年始(29日〜1月3日)。問い合わせは電話046(260)5790。

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