舞台の秦野で先行上映へ 「じんじん」続編

 大地康雄さんが主演し、秦野市を舞台に制作された映画「じんじん〜其の二〜」の特別先行上映会が2月24、25の両日、秦野市文化会館(同市平沢)で開かれる。一般公開は4月下旬から5月上旬となる見通しで、協賛金約5千万円を集め、多くの市民がエキストラとして出演するなど映画制作を後押ししてきた地元秦野で全国に先駆けてお披露目される。

 映画は福士誠治さん演じる心を閉ざした若者が、秦野に居候中の大地さん演じる大道芸人・銀三郎らと出会い、林業を通じて生きる希望を取り戻していくストーリー。ヒロインの市観光協会職員役に鶴田真由さん、林業会社の役員役に永島敏行さん、居候先の大家役で市内在住の苅谷俊介さんが出演する。

 じんじんの1作目は絵本の里として有名な北海道・剣淵町を舞台に、大地さん演じる銀三郎が家族の絆を見つめ直す姿を描いた。全国各地のホールや公共施設で地域上映会を行う「スローシネマ」方式でも公開され、約30万人が足を運んだ。

 続編は山田大樹監督が秦野市柳川に住んでいる関係で、秦野が舞台に。当初は15年夏に撮影開始、同年末に完成を予定していたが、完成は脚本の手直しなどで遅れた。

 大幅な遅延を経ての完成に秦野市の古谷義幸市長は「無理だと思ったことも何度もあった。1作目に感動した人にはぜひ見ていただきたい」と期待した。

 エキストラやロケの手伝いで、市民約1千人が制作を後押し。制作費1億数千万円のうち、市民や企業の協賛金約5千万円のほか、国の交付金約1800万円が投じられた。

 上映会は(1)2月24日午後6時から(2)同25日午前10時から(3)同日午後2時から−の計3回。各回の定員は約1500人。チケットは中学生以上千円(税込み)、小学生以下は無料。

 問い合わせは、市観光協会電話0463(82)8833。

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