市電と街の歩み紹介 市電保存館リニューアル

 横浜市電保存館(横浜市磯子区)が28日、リニューアルオープンした。大勢の家族連れらが訪れ、新しい展示を楽しんだ。

 横浜市電は、1904年から72年まで市民の足として活躍。同館には7両の車両が保存されている。新しくなった展示では、市電の歴史と、江戸期からの横浜の移り変わりを併せて紹介。街の発展と市電の関わりが分かる。

 市電の運転体験が楽しめるシミュレーターや、鉄道模型の大型ジオラマ、市電や市営地下鉄などの映像が楽しめる映像シアターなども備え、子どもから大人まで楽しめる。市民グループなどによる企画展示コーナーも設けられた。

 開館に先立ち、記念式典も行われた。同館を運営する横浜市交通局協力会の山崎幹夫理事長は、「横浜市電は関東大震災や戦災から立ち直ってきた。それは横浜の力強さと軌を一にするもの。今後も市民に愛される施設でありたい」とあいさつした。テープカットには、関係者と同市立磯子小学校4年の原しおりさん(10)、石津瑠奈さん(10)が参加。2人は「緊張した。新しくなったので、たくさん遊びに来たい」と話していた。

 2月から、市電と横浜の歴史を学ぶ「しでんほーる連続講座」も始まる。問い合わせは、同館電話045(754)8505。

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