WBC出場の侍28人、メンバーのバランスは? パから15人、セから12人選出

3月のワールド・ベスボール・クラシックに臨む侍ジャパン28選手が出揃った。小久保裕紀監督は、昨年12月に19人、今月24日に8人を発表。直前に辞退者が出たため、最後の1枠が空いていたが、28日に広島の田中広輔内野手の選出が発表された。

侍ジャパンを率いる小久保裕紀監督【写真:Getty Images】

セ・パ全12球団から選出、球団別で最多は日本ハムの5選手

 3月のワールド・ベースボール・クラシックに臨む侍ジャパン28選手が出揃った。小久保裕紀監督は、昨年12月に19人、今月24日に8人を発表。直前に辞退者が出たため、最後の1枠が空いていたが、28日に広島の田中広輔内野手の選出が発表された。

 昨年12月の一部メンバー発表では、1人も選ばれないチームが阪神、中日、ロッテ、オリックスと4球団あったが、追加メンバー発表でセ・パ12球団から集結した形に。今大会のメンバーはパ・リーグ所属15人、セ・リーグ所属12人、メジャリーガー1人とパ・リーグから多く選ばれた。

 昨季10年ぶりの日本一に輝いた日本ハムから大谷翔平投手、宮西尚生投手、増井浩俊投手、大野奨太捕手、中田翔内野手と最多の5選手が選出。ソフトバンク、楽天からはそれぞれ3人が選ばれ、西武からは2人が侍入りした。一方で、セ・リーグからは巨人から菅野智之投手、坂本勇人内野手、小林誠捕手、広島から菊池涼介内野手、鈴木誠也外野手、そして田中の3人が選ばれたのが最多タイ。ヤクルト、中日からそれぞれ2人が選ばれた。

辞退者がなければ、よりパ・リーグの選手が多いメンバー構成に?

 過去3大会では06年の第1回大会(30人)がセ13人、パ15人、メジャー2人、09年の第2回大会(28人)はセ11人、パ12人、メジャー5人、13年の第3回大会はセ13人、パ15人、メジャー0人だった。

 小久保監督は当初、追加メンバーで中島卓也内野手(日本ハム)を招集予定だったが、コンディション不良で辞退となり、さらに今宮健太内野手(ソフトバンク)も辞退したため、田中が選出された。構想通りであれば、パ・リーグ所属16人、セ・リーグ所属11人、メジャー1人と、パ・リーグの割合がさらに多くなっていた。

 05年にスタートした交流戦でセが勝ち越したのは09年だけ。日本シリーズでも2000年以降の17年間で、パ・リーグが11度制している。日本球界では長く「人気のセ、実力のパ」と言われてきたが、小久保ジャパンはパ・リーグが多いメンバー構成で、世界一奪回を目指すこととなった。

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