原子力防災、住民らが訓練 横須賀

 原発用燃料加工会社「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」(GNF−J、横須賀市内川)での事故を想定した原子力防災訓練が31日、同市内で行われた。5年に1回行われる県と市の合同訓練で、医療機関や浦賀署、地域住民など約90人が緊急時の対応を確認した。

 GNF−Jで火災が発生して施設が壊れ、屋外へ核燃料物質が放出されたとの想定。GNF−J周辺では県と市の職員で構成するモニタリングチームが放射線量を計測した。

 市立市民病院(同市長坂)には、火災現場で転倒して右脚を骨折した上、核燃料物質が体に付着した可能性がある負傷者役が救急搬送された。防護服を着た医師らが容体を確認しつつ、放射線量を測り、負傷者役の体を洗うなど除染作業に当たった。

 GNF−J近くの内川町内会では、地域住民約30人が通行人役となり、浦賀署員らに誘導されながら、町内会館に避難し、汚染検査を受けた。

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