神鋼は建機悪化で通期経常赤字300億円

神戸製鋼所が発表した通期業績見通しは、売上高が1兆6900億円で前期比7・3%減、経常損益が300億円の赤字(前期は289億円の利益)、最終損益は400億円の赤字(同215億円)。特別損益395億円を計上するが、大半の375億円が建機の関連会社事業損失。

セグメント別経常損益見通しは、鉄鋼が300億円の赤字、建機が340億円の赤字。その他は黒字で、利益額は溶接65億円、アルミ・銅110億円、機械50億円、エンジニアリング10億円、電力135億円。

通期見通しでの鉄鋼・粗鋼生産は720万トン。輸出比率は29%と前年度比低下の見通し。販売単価は7万1千円程度と前年度比で4200円の下落。

同時に発表した4~12月期連結決算は、売上高1兆2171億円で前年同期比10・1%減、経常損益が260億円の赤字(前年同期は330億円の利益)、最終赤字364億円(同138億円の赤字)だった。

配当見送り、取締役報酬5~10%減額

神戸製鋼は業績の大幅な下方修正、および年間配当の見送りを受け、取締役(社外取締役および監査等委員である取締役除く)の基本報酬を当面、5~10%減額すると発表した。

またグループ会社(コベルコ建機)における多額の損失計上を踏まえ、代表取締役会長兼社長および一部取締役が報酬を自主返上(10%、3カ月)する予定と発表した。

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