16年のアルミ圧延品輸入、過去最高更新の15万トン超

アルミ板や押出材といったアルミ圧延品の輸入量が、16年も過去最高を更新した。中国材が増加傾向を示しているほか、航空機材などに利用されるとみられる米国製のアルミ板・押出材の増加が目立ち15万トンを超えた。年前半に為替が円高に振れた影響もあるもよう。また、国内では板製品を中心に圧延メーカーのキャパシティ不足が指摘されており、「それらの代替品として海外材が取り込まれているのでは」(商社筋)との指摘も上がる。

アルミ圧延品の輸入量推移

日本アルミニウム協会がまとめた16年のアルミ圧延品輸入量(板・押出・箔合計)は前年比11・9%増の15万2482トンだった。板、押出、箔の全品種が前年実績を上回り、4年連続の増加となった。

品種別では板類が19・4%増の7万8673トンで初の7万トン超え。前年に落ち込んだ韓国材が2万2946トン(34・9%増)でシェアトップとなったほか、前年3割増だった米国材も1万6741トン(35・0%増)に拡大。中国材は1万3038トン(6・6%減)に減少したものの、タイ材が5142トン(2・5倍)に急増した。

押出類は3万1387トン(1・3%増)。前年に4割増を記録した米国材は、1万3337トン(7・0%増)に続伸し、韓国材も4211トン(19・8%増)に拡大。中国材は5280トン(1・1%増)だった一方でベトナム材は3374トン(12・9%減)だった。

箔は7・7%増の4万2422トンとなり、初の4万トン超を記録。全体の92%を占める中国材が3万2986トン(7・7%増)となったほか、マレーシア材も4143トン(28・2%増)だった。

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