侍招集のソフトB・武田、大谷から朝にメール「彼も悔しい。その分、頑張る」

ソフトバンクの武田翔太投手が4日、第4回WBCの参加を辞退した大谷翔平に代わり、最後の侍ジャパンメンバーに召集された。キャンプを訪れた小久保裕紀監督から直々に要請を受けた武田は「一番はチームの勝ちに貢献すること」と強い意気込みを見せた。

ソフトバンク・武田翔太【写真:藤浦一都】

大谷の代役で緊急招集「一番はチームの勝ちに貢献すること」

 ソフトバンクの武田翔太投手が4日、第4回WBCの参加を辞退した大谷翔平に代わり、最後の侍ジャパンメンバーに召集された。キャンプを訪れた小久保裕紀監督から直々に要請を受けた武田は「一番はチームの勝ちに貢献すること」と強い意気込みを見せた。

 広島・田中広輔の追加招集が発表され、WBCメンバー28人が出そろった1月28日。そこに、武田翔太の名前はなかった。

 しかし、2月3日に小久保監督が右足首を痛めている大谷をメンバーから外すことを明言。4日に訪れたソフトバンクのキャンプ地・宮崎で、工藤公康監督の了承を得て、武田の緊急招集を発表した。武田は会見を開き、侍メンバーとしての意気込みを語った。

「(招集を受けて)素直に喜んでいます。小久保さんからは『先発の一員として考えている』と言われたので、その期待に応えたいなと思いますし、全力を出し切りたいです。WBCは初めてなので、未知数のところはありますが、変化球を織り交ぜながら(外国人打者を)翻弄できればと思います」

この日朝も大谷からメール「彼はまじめで、人間性もすごい」

 自主トレからWBC球のボールで投球も行っており「違和感はない」と自信を持つ。

「(WBCの)全メンバーが決まった後にも、小久保さんから『予備の1番手として準備をしておけ』と言われていました。キャンプに入ってからは(WBC球を)使ってないですが、これから使う度合いも変わってくるでしょう」

 大谷の代役としての招集となったが、その大谷とはメールのやり取りもあるといい、4日の朝も大谷からのメールを受け取ったという。

「彼はまじめで、人間性もすごい。きっと悔しいだろうと思います。その分、頑張らないといけないな、と」

 一度、侍ジャパンから外れ、ソフトバンクの一員として「開幕投手を狙う」と公言していた武田。WBC参加で状況は大きく変わったとはいえ、「両方大事」とシーズンの開幕投手を諦めるつもりはない。若武者・武田にとって、大きなチャレンジが続く春となりそうだ。

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura

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