不審火が1カ月で9件、半径約2・5キロに集中 横須賀

 今年に入り浦賀署管内で相次ぐ不審火は、7日で1件目の発生から1カ月がたつ。同署によると、これまでに計9件発生。半径約2・5キロの地域に集中し、いずれも付近に火の気がないことから、同署はこのうち複数件が同一グループによるいたずらの可能性があるとみて、器物損壊容疑などで捜査。一方、地域住民からは不安の声が上がっている。

 同署によると、1〜4件目は、1月7日夕から8日未明にかけて、市内の公園2カ所、漁協施設、路上で発生。公園の遊具や路上の雑草などが燃えた。その後、13日午前2時ごろに1件目と同じ根岸町4丁目の根岸第2公園で衣類が燃え、翌14日朝には同市大津町5丁目の大津公園でブルーシートの燃えかすが発見された。

 さらに20日午後7時ごろには、2件目と同じ同市根岸町1丁目の根岸第4公園で「若い人たちが何かを燃やしている」と110番通報があり、紙が燃えているのが見つかった。24日午後5時ごろに同市池田町2丁目の路上で枯れ草が、翌25日午後7時45分ごろには市立浦賀中学校近くの山林内で枝がそれぞれ燃えているのを住民が発見した。

 一連の不審火は、発見者らによって消し止められたり、自然鎮火したりして、けが人はいない。

 同市根岸町の町内会や北久里浜商店街振興組合など7団体でつくる「北久里浜まちづくり協議会」の会長は「協議会では以前から街中に防犯カメラを付けるよう取り組んでいるが、公園は手薄。不審火発生は主に夜中なので住民でパトロールするのも難しい」と不安な様子。同署は付近の警戒パトロールを強化している。

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