DeNAの5年目右腕・井納翔一投手(30)が8日にプルペンで203球の気迫のピッチングを見せた。
8日にブルペンで203球の熱投、「しっかり練習する姿を後輩たちに見せたい」
DeNAの5年目右腕・井納翔一投手(30)が8日にプルペンで203球の気迫のピッチングを見せた。
「1軍で投げさせてもらっている以上は、シーズンで200イニング以上投げられる先発でありたい。中継ぎも抑えも休ませたいですから」
練習後にこう話した右腕。この日は対巨人を想定して投げたという。チームでも、上から数えた方が早い年齢になり、引っ張る立場になったことを意識していた。
「引っ張るっていっても、そんなに簡単なことじゃないのはわかっています。でも、しっかりと練習する姿を後輩たちに見せていきたい」
井納自身も、球団最年長となった久保康友(36)の姿をいつも見てきた。
ベテラン右腕を見てきた井納の思い、「教える気は全くない。でも、盗むのは自由」
「久保さんは、ずっと基礎を丁寧にやっているんです。僕はそれを見て、盗みました。だから、今度は後輩たちに『俺の背中を見ろ!』とまでは言わないけど、何となく何年か後に自分の姿を思い出してほしい。『もし真似をするならご自由に盗んでください』って思います。教える気は全くない。コーチじゃないから教えられないし。でも、盗むのは自由だと思うんです」
この日は、投球練習中に筒香がブルペンに現れ、対峙した場面があった。「筒香は、日本代表の中心メンバー。そんな筒香に協力してあげたい気持ちがあった』と、侍ジャパンに選出されている筒香のことを気にかける一面も見せた。
203球を投げ、「疲労もあるが、アフターケアーも練習のうち」と話した井納。シーズンでの完投を見据え、さらに、チームメートのことも気にかけながら、さらなる進化を遂げていく。
白井京子●文 text by Kyoko Shirai