米メディアのWBC格付け、日本の順位は…MLB投手不在も「優秀な選手抱えてる」

3月に開幕する第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の各国代表最終メンバーが8日(日本時間9日)に発表された。野球日本代表「侍ジャパン」は2大会ぶり3度目の優勝を目指すが、米国、ドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコらはメジャーのスター選手が多数出場。世界一への道は長く、険しい。

侍ジャパン・小久保裕紀監督【写真:Getty Images】

パワーランキングを掲載、米国でも高まる注目度「今年は違う。エキサイティングなメンバー」

 3月に開幕する第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の各国代表最終メンバーが8日(日本時間9日)に発表された。野球日本代表「侍ジャパン」は2大会ぶり3度目の優勝を目指すが、米国、ドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコらはメジャーのスター選手が多数出場。世界一への道は長く、険しい。

 侍ジャパンは、現地でどのような評価を受けているのか。ESPNは、今大会の「パワーランキング」を掲載。各国の強さを純粋に評価、格付けしており、日本は4番手と診断されている。

 記事では、冒頭で「アジアにおけるWBCの人気は非常に高い。ラテン系選手もこの大会を愛している。米国では必見のイベントではなかったが、今年は違うかもしれない。米国はエキサイティングなメンバーを発表。ドミニカ共和国はスター選手で溢れ、プエルトリコも強い。また、メキシコは過去最強のチームを送り出そうとしている」と言及。過去の大会に比べて各国の“本気度”が高いことに触れ、パワーランキングを紹介している。

 1位と評価されたのは、前回大会覇者のドミニカ共和国だ。予想スタメンは以下の通りとなった。

1(中)スターリン・マルテ(パイレーツ)
2(遊)マニー・マチャド(オリオールズ)
3(二)ロビンソン・カノ(マリナーズ)
4(三)エイドリアン・ベルトレ(レンジャーズ)
5(DH)ネルソン・クルーズ(マリナーズ)
6(右)ホセ・バティスタ(ブルージェイズ)
7(一)ハンリー・ラミレス(レッドソックス)
8(捕)ウェリントン・カスティーヨ(オリオールズ)
9(左)グレゴリー・ポランコ(パイレーツ)

 寸評では「打線は右打者に偏っているが、トニー・ペーニャ監督は気にしないだろう。ベンチにはカルロス・サンタナ(インディアンス)、ジョナサン・ビラー(ブルワーズ)、ホセ・レイエス(メッツ)などが控えている。ローテーションも強力であり、ジョニー・クエト(ジャイアンツ)、カルロス・マルティネス(カージナルス)に続くのはエディンソン・ボルケス(マーリンズ)やウィリー・ペラルタ(ブルワーズ)である」と評価。2連覇の可能性は十分にある。

米国の鍵はやはり投手陣? 「過去大会は先発投手陣に問題を抱えていた」

 2位は米国で、こちらも予想スタメンは豪華メンバーが並ぶ。

1(二)イアン・キンズラー(タイガース)
2(DH)ダニエル・マーフィー(ナショナルズ)
3(一)ポール・ゴールドシュミット(ダイヤモンドバックス)
4(三)ノーラン・アレナド(ロッキーズ)
5(右)ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)
6(捕)バスター・ポージー(ジャイアンツ)
7(左)クリスチャン・イエリッチ(マーリンズ)
8(中)アダム・ジョーンズ(オリオールズ)
9(遊)ブランドン・クロフォード(ジャイアンツ)

 寸評では「ベンチにはジョナサン・ルクロイ(レンジャーズ)、マット・カーペンター(カージナルス)、エリック・ホズマー(ロイヤルズ)、アレックス・ブレグマン(アストロズ)、アンドリュー・マカッチェン(パイレーツ)が控える。過去大会の米国は先発投手陣に問題を抱えており、4勝8敗、防御率5.38を記録してる。リーランドはクリス・アーチャー、ダニー・ダフィー、タナー・ロアーク、マーカス・ストローマンをローテーション入りさせる可能性がある」と紹介。確かに、今大会もドミニカと比較して劣っているのは先発投手陣で、奮起が必要となる。

 また、3位はベネズエラで予想スタメンは以下の通り。

1(左)オドゥベル・ヘレーラ(フィリーズ)
2(二)ホセ・アルトゥーベ(アストロズ)
3(一)ミゲル・カブレラ(タイガース)
4(右)カルロス・ゴンザレス(ロッキーズ)
5(三)マーティン・プラド(マーリンズ)
6(DH)ビクター・マルティネス(タイガース)
7(中)エンダー・インシアーテ(ブレーブス)
8(捕)サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)
9(遊)アルシデス・エスコバー(ロイヤルズ)

日本は「3強」に食い込む存在? 「過去の成績からも優勝候補」

 こちらも強力打線で、まさに「3強」といった様相だが、ここに割って入る存在として4位に挙げられているのが日本だ。米国のメディアやファンも注目していた二刀流・大谷翔平(日本ハム)は欠場が決まり、メジャーリーガーの参戦も青木宣親外野手(アストロズ)のみとなったが、国内から好選手を揃えた。

「日本は2006、2007年に優勝を果たしている。しかし、日本最高の投手であり(おそらく最高の打者)であるショウヘイ・オオオ二の欠場により、可能性は減ってしまった。ユウ・ダルビッシュ、マサヒロ・タナカ、ケンタ・マエダ、ヒサシ・イワクマは不参加である。しかし、日本は優秀な選手を抱えており、過去大会の成績から言っても優勝候補と言えるだろう」

 日本の予想スタメンは載っていないが、寸評ではこのように分析。過去の大会の実績や、NPBのレベルも加味して、「3強」に次ぐ存在としている。メジャーリーガーと大谷が不在の中、菅野智之投手(巨人)をキーマンに挙げる米メディアは多く、実力派右腕の活躍に期待が集まる。

 さらに、前回大会の準決勝で日本を破ったプエルトリコが5位、2009年準優勝の韓国が6位、メジャーリーガーを揃えるメキシコが7位と続いている。日本は2大会ぶりの世界一に輝けるだろうか。ESPNのパワーランキングは以下の通りとなっている。

1、ドミニカ共和国
2、米国
3、ベネズエラ
4、日本
5、プエルトリコ
6、韓国
7、メキシコ
8、キューバ
9、オランダ
10、チャイニーズ・タイペイ
11、カナダ
12、コロンビア
13、イタリア
14、イスラエル
15、オーストラリア
16、中国

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