日鉄住金物産鉄建関東、コラム自動開先機を更新 本社工場、対応サイズ拡大

日鉄住金物産の子会社で形鋼流通加工業の日鉄住金物産鉄建関東(本社・埼玉県熊谷市、社長・金田浩之氏)は、本社工場のコラム自動開先機を更新した。鉄骨部材の大径化に合わせて従来の機種より対応サイズを拡大したほか、切削時間も大幅に短縮。これまで月間で最大800トンだったコラムの加工能力を1000トンまで引き上げ、繁忙が見込まれる鉄骨ファブリケーター向けでさらなる受注拡大を目指す。

新設したコラム自動開先機

新たに導入したのは、シンクス製の自動開先機「VZW―750A」。これまではコラムの寸法が200~600角ミリまで、板厚も6~25ミリまでしか加工できなかったが、新型機では寸法750ミリ角まで、板厚32ミリまで対応でき「以前より2サイズ大きいものまで受注可能になった」(金田社長)という。

また搬入側と搬出側の双方に2軸の切削機構を備えるため、一方向の流れ作業でコラムの両端を開先加工できるのが特長。スピード向上により加工時間が短縮できたことで、加工能力も20%高まった。

昨年末から既存機の配置転換やコンクリート床面の基礎工事などの準備を整え、先月末に新機を入れて稼働を開始した。今後はH形鋼の一次加工を手掛ける群馬工場(群馬県伊勢崎市)とともに、埼玉や茨城、栃木、群馬各県での営業展開を推進する。

導入の背景について金田社長は「当社は同じグループ会社の日鉄住金建材のプレスコラム加工指定工場。鉄骨部材の大径化に合わせて対応サイズを拡大するのが急務だった」と説明。「自社の営業促進はもちろんだが、日鉄住金建材製品の普及拡大も重要。近隣の問屋が扱えないサイズの加工も請け負い、ともにシェア拡大に寄与したい」と力を込める。

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