日向薬師の魅力熱唱 伊勢原の歌手、大改修記念CD

 270年ぶりとなった国重要文化財の日向薬師・宝城坊(伊勢原市日向)本堂大改修の落成を祝うデュエットソング「日向薬師 伊勢原に在り」が完成した。ご当地歌手の小倉惠子さんが作詞し、自ら歌うCDも制作。「歌で魅力をPRし、一人でも多くの人に参拝してもらいたい」と話している。

 小倉さんは市内出身で、小田急線伊勢原駅近くでカラオケ居酒屋「歌集処 惠&Y」を営む。「風光明媚(めいび)で歴史も深い。住むには最高の場所」と地元を愛し、20年ほど前から太田道灌や大山詣りなど、伊勢原にまつわるテーマで演歌調のご当地ソングを制作してきた。

 江戸中期の1745年以来となる「平成の大修理」では2010年11月から昨年11月まで、約8億7千万円をかけ、柱を含む全ての部材を解体して、組み直した。屋根も50トンのかやを使い、ふき直した。小倉さんは「きれいになった日向薬師を歌で応援したい」と話す。

 眩(まぶ)しい程に咲く彼岸花。北条政子の意地みえ隠れ 歌詞には奈良時代、僧の行基が開山し、鎌倉時代の源頼朝、政子夫妻も信仰した1300年に及ぶ歴史を織り込んだ。

 友人の植松良夫さんとレコーディング。大改修後の写真でCDジャケットを作り、今年1月、シングルCD(非売品)を制作した。来月にはカラオケの配信も始まるという。

 古希は過ぎたという小倉さんは「イベントなどで歌い、日向薬師の魅力を一人でも多くの人に知ってもらいたい」と意気込む。

 小倉さんは神奈川新聞読者先着30人にシングルCDを無料プレゼントする。問い合わせは、「歌集処 惠&Y」電話0463(95)3588。

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