経産省・井原大臣政務官がアフリカ訪問、ニッケル開発プロなど協力要請

経済産業省の井原巧大臣政務官が5~11日の日程で南アフリカ、マダガスカルを訪れ、各国の鉱物資源大臣との会談などを行った。

南アフリカではアフリカ鉱業投資会議「マイニング・インダバ」に参加したほか、同国のズワネ鉱物資源大臣と会談し、鉱業分野における両国間の協力関係の強化を図るための覚書を締結した。

また、5月以降に鉱業増税や無償権益譲渡を含む鉱業法改正が国会で審議予定であるマダガスカルでは、日本へのニッケル輸入や日本企業が出資するニッケル開発プロジェクトに悪影響が出ないようにラジャナオリマンピアニナ大統領をはじめとする政府閣僚に働きかけを行った。

「マイニング・インダバ」では日本とアフリカ資源国との鉱業分野におけるいっそうの関係強化に向けた取り組みについて基調講演を行うとともに、資源分野でかかわりのある各国閣僚と会談し、協力関係の強化を図った。

基調講演ではアフリカの資源開発における日本の取り組みを紹介するとともに、資源開発を通じたアフリカのさらなる発展に向け、「インフラなどの周辺環境構築」、「政策面などでの投資環境整備」、「環境対策や人材育成を含めた持続可能性確保」の3点において投資国と資源国が協力し、相互利益の資源開発に取り組む必要があることなどを強調した。

また、アフリカ諸国の資源担当大臣との会談では13年に東京で開催した「日アフリカ資源大臣会合」で日本が表明した「日アフリカ資源開発促進イニシアティブ」の進ちょく状況の説明や、投資環境の改善、日本企業が関与する個別プロジェクトに対する協力要請を行った。

南アフリカのズワネ鉱物資源大臣との会談では、「二国間における鉱物資源のサプライチェーンの継続強化」、「鉱業政策、操業環境に関する情報共有・改善協力」、「鉱物資源分野における人材育成」、「鉱物資源分野における技術開発協力」、「鉱物資源分野における高付加価値化投資への協力」などにおいて協力関係を強化していくための覚書を締結した。

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