広島メタル&マシナリー、ビーズレスの分散機開発 ナノレベルで粒子を処理

東京ビッグサイトのナノテク展で実機を紹介

広島メタル&マシナリー(社長・川口敬一郎氏)は、産業機械を造るケムテックカンパニーでビーズを使わずナノレベルで粒子を処理できる分散装置「アペックスディスパーサーZERO」を開発した。電極・電子材料の分散やカーボンナノチューブの解繊、化粧品の乳液の微粒子化など、多様な産業プロセスで適用できるという。

これまでの粉砕・分散装置はビーズを回転させ処理する「ビーズミル」が主流で、広島メタル&マシナリーも同分野で多くの導入実績を持つ。今回この次世代機となるビーズレスの新タイプを開発し、従来より1千分の1となるナノレベルの微粒子化を実現。ビーズを使わないため壊れやすい粒子の処理に適しており、不純物も生じないメリットがある。

ビーズレスの装置では量産処理が難しいという課題があったが、広島メタル&マシナリーはいち早く大型化に成功し実用化した。昨年から販売を開始し、15日から東京ビッグサイトで開かれている「国際ナノテクノロジー総合展」で同装置の実機を展示している。

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