工藤監督を悩ませる? ソフトB若き2人が侍斬り 紅白戦でアピール合戦

楽しみな若手が強烈なアピールに成功した。宮崎キャンプ第4クール3日目の18日に行われたソフトバンクの紅白戦。存在感を発揮したのは、甲斐拓也捕手と真砂勇介外野手の2人だ。

捕手定着狙う甲斐が3打数3安打3打点、「ミギータ」真砂が二塁打2本の大暴れ

 楽しみな若手が強烈なアピールに成功した。宮崎キャンプ第4クール3日目の18日に行われたソフトバンクの紅白戦。存在感を発揮したのは、甲斐拓也捕手と真砂勇介外野手の2人だ。

 まずは、正捕手の座を狙う甲斐は、紅組の「9番・捕手」で先発。3回1死三塁で迎えた第1打席、侍ジャパンメンバーの武田翔太から右前適時打を放つと、6回2死でも島袋洋奨から中前打。さらに7回2死満塁では吉本祥二から中前へ2点適時打を放ち、3打数3安打3打点の大暴れだった。

「結果が出て良かったです。守備でもそうですけど、打撃でも結果を出さないといけない。やってきたことが出せた」という甲斐。守備面でも3回1死一塁から俊足の牧原大成が仕掛けた盗塁を阻止。自らは盗塁を決め、走攻守でアピールした。

「打撃もですけど、盗塁を刺せて、盗塁を決められたことが良かった」

 山下斐紹、張本優大、栗原陵矢とともにA組でキャンプを送るが、B組には鶴岡慎也、高谷裕亮のベテランが控える。経験豊富な2人への挑戦権を得るには、まず若手4人の競争を勝ち抜くことが必須。競争から一歩抜け出す一日になったのではないか。

12球団屈指の選手層で若手が続々アピール…工藤監督も頭を悩ませる?

 そして、売り出し中の「ミギータ」真砂だ。こちらは白組の「7番・右翼」で出場。3回先頭の第1打席では、侍ジャパンメンバーの千賀滉大から左翼線への二塁打。6回の第2打席でも左翼線への二塁打を放ち、いずれも本塁へ生還した。

「結果は気にしますけど、それよりも内容。今日は内容が良かった」という背番号64。今季初の実戦となった16日の紅白戦では1安打していたものの、「初球のクソボールを振ったり、甘いファーストストライクを見逃したりした」と反省。この日はファーストストライクから積極的に振りにいき、こだわる1打席の内容にも納得できた。

 2人のほかにも、甲斐のライバルとなる山下が2安打1打点。栗原も第2打席に左前適時打を放った。釜元豪も右翼線への二塁打を放ち、牧原大成は左前適時打を俊足を生かして二塁打にして持ち味をアピールした。

 12球団屈指の選手層を誇るソフトバンク。開幕1軍の枠は、どの球団よりも狭いといえる。その中で次々とアピールする若手たち。選手を振るいにかける工藤公康監督も、きっと頭を悩ましていることだろう。

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

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