16年の飲料用アルミ缶需要、ボトル・コーヒー缶最高の最高224億缶 17年は、ほぼ横ばい見込み

アルミ缶リサイクル協会(理事長・遠藤政宏昭和アルミニウム缶社長)が17日に発表した国内の飲料用アルミ缶需要量によると、16年の飲料用アルミ缶の総需要量(見込み)は前年比1%(約12億缶)増の223・8億缶となり、前年に続き過去最高を更新することとなる。

ハイボールなどのRTD缶、コーヒーのボトル缶の好調が全体をけん引。発泡酒・新分野を含むビールの落ち込みをカバーした。17年予測ではボトル缶需要の伸びも鈍化し、ほぼ横ばいの224億缶超を見込む。

「非ビール系」飲料は15年、前年比25%増の86億缶と好調に推移。20億缶超の伸びを記録した総需要のけん引役となった。

16年は伸び率こそ落ち着いたものの、底堅く推移し1%増の86億缶超えを達成。「その他アルコール」も依然としてRTD缶が好調に推移し、同12%増の32億缶となった。一方、「ビール系」は同2%減の98億缶となり、100億缶をわずかに下回った。

17年予測は16年実績比ほぼ横ばいの224・6億缶。「ビール」が同1%減の96・5億缶と引き続き〝100億缶割れ〟の水準と厳しい予想。非ビール系飲料の内訳は、「その他アルコール」が同5%増の33・8億缶、「非アルコール」が同1%増の87・4億缶。コーヒーは185グラムを中心とするSOT缶が横ばいを見込む一方、好調が続くボトル缶の伸びも「やや鈍化するのでは」(遠藤理事長)としている。

輸入は空缶が同横ばいの5千万缶、実缶が同7%減の7億缶。空缶・実缶を合わせた輸出量は同横ばいの6千万缶を見込んでいる。

ボトル缶については15年実績が25億6千缶で前年比13%増と高い伸び率を記録したが、16年予測ではさらに17%拡大し30億缶に達する見込み。

15年需要が過去最高を更新したことについて、遠藤理事長は「特殊要因もあり200億缶を大きく上回ったことは非常に喜ばしい、しかし今後については需要増のペースは緩やかになるとみている。今後もさまざまな場面でアルミ缶の有用性についてアピールし、需要拡大していくことを期待している」とコメントした。

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