日吉駅突き落とし、元慶大生に1年6月求刑

 交際中の女子大学生を駅のホームから突き落としてけがを負わせたとして、傷害の罪に問われた元慶応大生の被告(22)の論告求刑公判が22日、横浜地裁(並河浩二裁判官)で開かれた。検察側は懲役1年6月を求刑、弁護側は執行猶予判決を求めて結審した。判決は3月23日。

 ■検察側「極めて悪質」 検察側は論告で「生命に重大な危険を及ぼす可能性が高く極めて悪質」と指弾。犯行後に被告が被害者へ無料通信アプリ「LINE(ライン)」で「警察には言わないで」と送っていた点も「見苦しいまでの証拠隠滅工作で情状も悪い」とした。弁護側は弁論で「示談が成立し被害者も寛大な処分を求めている。退学処分を受け社会的制裁も受けている」とし、社会内での更生が妥当とした。

 起訴状などによると、被告は昨年11月6日、東急東横線日吉駅(横浜市港北区)ホームで、同市緑区に住む女子学生(21)の背中を手で押して線路上に突き落とし、右足にけがを負わせた、とされる。大学のサークル仲間との飲み会後、泥酔した被告を心配して2次会への参加を止めた女子学生を煩わしく思ったことが動機とされた。

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