鈴覚のベトナム子会社「SUZUKAKU VIETNAM」が好調 17年12月期、売上高60%増目指す

大手鋼材加工販売業、鈴覚(本社・静岡県浜松市、社長・鈴木格徳氏)が15年に設立したベトナムの子会社「SUZUKAKU VIETNAM」(ビンフック省)の実績が順調に推移している。16年12月期の決算で売上高が前期比約18%増の100万ドルとなった。今12月期は16年度比60%増の160万ドルを計画しており、会社設立以来、連続増収を達成することになりそうだ。

鈴覚ベトナム工場全景

同社は各種鋼材の販売、四輪車・二輪車用部品、輸出用梱包ケース、金属切削加工などを手掛ける。07年に米国・ジョージア州にヤマハ、スズキ向けに四輪バギー車(ATV)やゴルフカーのフレーム材のプレス、溶接加工などを行う「SUZUKAKU USA」を設立したのに続き、15年1月にはベトナムに海外2拠点となる「SUZUKAKU VIETNAM」を設立、量産稼働をスタート。米国の日系二輪車メーカー向けに、ATV用ハンドル、バンパー部品の鋼板プレス、ベンダー、溶接を手掛ける。

「SUZUKAKU VIETNAM」の増収要因は、日本から一部部品の生産を移管したほか、越のヤマハ向けに新型二輪車用のパイプハンドル部品を新規に受注したことに伴い、二輪車用ハンドル部品の生産ラインを1ライン増設。2ライン体制へと生産能力を増強したことが奏功した。

今12月期は、ベトナムのヤマハ向けに新たに生産するハンドルモデルが1種増加することや、16年12月期中に開始した「SUZUKAKU USA」向け、ヤマハおよびスズキのATV用新部品の生産が本格化するため、大幅な業績アップを見込んでいる。また、米国の現地法人「SUZUKAKU USA」の16年12月期決算は、売上高1200万ドルと堅調に推移した。同国におけるホンダ向けサイド・バイ・サイドカー向けの部品生産がフル稼働した。

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