父超えメダルを ビーチバレー元エース熊田選手の娘

 大和市出身のビーチバレーボール選手熊田美愛(みのり)さん(25)が2020年の東京オリンピック出場を目指し、奮闘中だ。父は往年の元6人制バレーボール日本代表のエース熊田康則さん(53)=同市在住=で小学校時代から指導してきた。「五輪選手だった父を超え、メダルを取りたい」と親子で夢舞台を狙う。

 康則さんは現役時代、川合俊一さんらと「ビッグ3」との異名をとった人気アタッカー。6人制バレーで1988年のソウル五輪に出場したほか、ビーチバレー選手としても海外を転戦した。

 美愛さんは市立中央林間小学校時代に父が監督だった大和ベアーズで6人制バレーを始めた。名門・八王子実践高校でも同校コーチの父の指導を受け、春の高校バレーでは3位に入った。東海大卒業後、ビーチバレーに転じた。父譲りの豪快なスパイクが武器だ。

 現在はスポンサーを探しながら、福岡市を拠点に活動。国内トップ選手の一人・永田唯さん(28)とペアを組み、2016年の国内ツアーで4位だった。開催国枠のある東京五輪では日本から2チームに出場の可能性があり、美愛さん自身の出場は今後の活躍次第だ。

 居酒屋を営む父は仕事の合間を縫い、関東の試合にはほぼ全て応援に駆け付けているという。試合内容については「まだまだ経験不足。僅差で負けることが多い」と冷静に分析する。美愛さんは「今シーズンは海外の大会にも積極的に出場し、試合経験を積み、ツメの甘さを克服したい」と意気込む。

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