「じんじん」故郷に錦 秦野舞台の続編が地元で先行上映

 秦野市を舞台に製作された映画「じんじん〜其(そ)の二〜」の特別先行上映会が24日夜、市文化会館(同市平沢)で開かれた。映画製作を後押ししてきた地元秦野で全国に先駆けて初公開。主役の大地康雄さんのほか、鶴田真由さん、福士誠治さん、苅谷俊介さんら出演陣と山田大樹監督も駆け付け、市民と完成を祝った。

 上映会に先立ち、出演者らが市内で記者会見を開いた。大地さんは「自分に自信を持てず、自己否定している若者が本当に多い。少しでも元気になってもらいたいと企画した。若者から年配の方まで幅広い年代の人に楽しめる作品になった」と作品に込めた思いを明かした。市内在住の苅谷さんは「秦野の良さが全て盛り込まれた作品になった」と話した。

 映画は福士さん演じる心を閉ざした若者が、大地さん演じる大道芸人の銀三郎らと出会い、林業に携わりながら、生きる希望を取り戻していくストーリー。約30万人が足を運んだ前作「じんじん」は北海道が舞台となり、続編の今作は山田監督が住む縁で秦野が舞台になった。

 エキストラやロケの炊き出しなど、同市民約千人が協力。製作費1億数千万円のうち、市民や企業の協賛金約5千万円のほか、国の交付金約1800万円が投じられた。一般公開は春以降になる見通し。

 特別先行上映会は25日も開かれ、午前10時と午後2時から。チケットは中学生以上千円(税込み)、小学生以下は無料。

 問い合わせは、市観光協会電話0463(82)8833。

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