2被告に検察が18〜20年求刑 伊東・床下遺体

 男性を刃物で突き刺すなどして殺害し遺体をアパートの床下に埋めたとして、殺人と死体損壊、死体遺棄の罪に問われた、いずれも指定暴力団稲川会系元組員で無職の男(40)と無職の男(31)の裁判員裁判の公判が24日、横浜地裁(片山隆夫裁判長)で開かれた。検察側は指定暴力団稲川会系元組員で無職の男(40)に懲役20年、無職の男(31)に懲役18年をそれぞれ求刑し、結審した。判決は3月16日。

 2人が殺害を事前に共謀したかどうかが争点。殺意についてもそれぞれが否定し、責任をなすりつけ合うような主張をしていた。

 検察側は論告で、両被告がのこぎりや土のう袋、ブルーシートなどを事前に用意していた点から「殺害・死体処理を前提とした準備がなされていた」と指摘。「相互に責任を押しつけ、反省の態度は見られない」と非難した。

 両被告の弁護側は改めて共謀も殺意もなかったと強調。「殺人の責任は問えない」などと訴えた。

 起訴状などによると、両被告は共謀し、2012年4月、大和市の無職の男(31)の自宅で、指定暴力団山口組系元組員の男性=当時(33)=に睡眠薬入りのカレーを食べさせた後に刃物で首を刺すなどして殺害。遺体を切断して静岡県伊東市のアパート床下に埋めた、とされる。3人は拳銃強盗を企てた仲間で、入手した拳銃を巡りトラブルになったことが事件の発端とされた。

© 株式会社神奈川新聞社