「ファウルでいい―」 侍・中田、“師匠”稲葉コーチの助言で復活のアーチ

野球日本代表「侍ジャパン」の中田翔内野手(日本ハム)が3日、阪神との強化試合(京セラドーム大阪)で復活を予感させるアーチを放った。追撃ソロは勝利に結びつかなかったが、大砲は試合後に復調への手応えを口にした。

侍ジャパン・中田翔【写真:Getty Images】

阪神戦で「打った瞬間」の一発、稲葉コーチに「いいアドバイスをもらった」

 野球日本代表「侍ジャパン」の中田翔内野手(日本ハム)が3日、阪神との強化試合(京セラドーム大阪)で復活を予感させるアーチを放った。

 3点差の7回2死。メンデスのスライダーを捉え、左翼席へ運んだ。試合前までの実戦3試合は10打数1安打。追撃ソロは勝利に結びつかなかったが、大砲は試合後に復調への手応えを口にした。

「当たり自体は打った瞬間。しっかりと待てて、自分のスイングが出来ました」

 5回先頭の第2打席では左腕・岩貞の内角への141キロ直球に詰まらされて遊直に倒れた。この打席の後、稲葉篤紀打撃コーチからアドバイスをもらっていた。
 
「『フィールドの中に打ちにいくのではなく、ファウルでいい。余裕を持って打ちに行きなさい』と言ってもらいました。自分の持ち味のフルスイングをしないと、と思いましたし、いいアドバイスをもらったと思います」

 日本ハムで師弟関係だった稲葉打撃コーチの助言をすぐに結果へつなげた。

中田が口にするフォア・ザ・チームの思い「もっと投手を楽に」

 試合は先発の武田翔太が2回までに3失点。打線が取り返すことが出来なかった。だが、5番打者はフォア・ザ・チームへの思いを口にする。

「今まで投手を楽に投げさせられていない。もっと投手に楽に投げてもらえるように。本番に入って、こういう試合をしていてはダメ。勝ちにこだわって全力でやっていきたい。ここまで来たらやるしかない。変に考えすぎず、攻めて攻めていきたい」

 4強止まりだった13年の第3回大会はチーム最年少23歳だったが、今回は違う。チームの中心で引っ張っていくつもりだ。

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