カーニバル=チャンピオンズパレード開催される=終了時には銃撃事件も発生

チャンピオンズパレードでもはつらつとしたパフォーマンスを見せた、イヴェッチ・ザンガーロ(中央)(Gabriel Monteiro/Riotur)

 今年のリオ・デ・ジャネイロ市のカーニバルのパレードは、2月26、27日の深夜から翌日の未明にかけて、同市中央部のサンバ会場「サプカイ」で行われた。
 3月1日には老舗エスコーラ、ポルテーラの33年ぶりの優勝が決まり、4日には上位6チームによる、〃アンコール〃とも言うべき、チャンピオンズパレードが行われた。
 6位ベイジャ・フロール、5位グランデ・リオ、4位マンゲイラ、3位サルゲイロ、2位モシダーデ・インデペンデエンテ、1位ポルテーラと、下の順位から順番にパレードを行った。
 優勝目指して真剣勝負の本番とは違い、チャンピオンズパレードは、各エスコーラが1年かけて行ってきた過酷な練習や山車、仕掛け、衣装制作の苦労をねぎらう意味で行われるため、参加者の表情にも若干の緩みが見られる。
 観客も、応援するエスコーラの別なく、本番時に発生した、残念な山車の事故の被害者をいたわる姿勢も見せ、現場付近の柵には花を飾るなどした。
 人気歌手、イヴェッチ・ザンガーロの軌跡をテーマにパレードを行い、5位に食い込んだグランデ・リオのパレードでは、今回もイヴェッチが迫力満点のダンスを見せ、客席からは「イヴェッチ、どこにいる!今日はお前だけを見に来たんだ!」との軽妙な掛け声もとんだ。
 2位のモシダーデ・インデペンデンテは、1部リーグの一つ下のカテゴリーでパレードを行った、ウニードス・デ・パドレ・ミゲルの旗を持って踊るバンデイラのペアをゲスト招待した。
 これは先週、同エスコーラの旗持ちの女性ダンサーが本番中に転倒し、負傷しつつも、相方の男性ダンサーと共にペアで旗を守り抜いたことを賞賛する意味の計らいだった。
 車椅子で搭乗した女性ダンサーのジェシカ・フェレイラさんには会場から惜しみない拍手が送られた。
 トリを務めた王者ポルテーラの行進の際には「王者が帰ってきたぞ!」の掛け声が寄せられ、パレード終了時にはすっかり夜も明けていた。
 パレードの最後には残念な事件も起こった。チャンピオンズパレードには参加していなかったエスコーラ、サンクレメンテの関係者ジュリオ・アゼヴェード氏が、パレードの終了地点付近で何者かと口論になり、銃で脚の付け根を撃たれたのだ。
 同氏はすぐに病院に運ばれ、順調に回復。6日午前には退院許可が出たが、犯人はまだ捕まっていない。(5、6日付G1サイト、6日付アジェンシア・ブラジルより)

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