メキシコ、巨人の名手クルーズが9回痛恨エラー 4点差大逆転サヨナラ負け

第4回WBCの1次ラウンド(R)D組は9日(日本時間10日)、メキシコがイタリアと対戦(メキシコ・ハリスコ)し、9-10の逆転サヨナラで黒星発進。4点リードの9回に「7番・遊撃」で出場した巨人の名手・クルーズがまさかのエラーを犯した。痛恨のミスからピンチを広げ、5失点で大逆転負けを喫した。

メキシコ代表のクルーズ(左)とキロス(右)【写真:Getty Images】

9回無死二塁で力ないゴロをファンブル、ピンチを広げるミス

 第4回WBCの1次ラウンド(R)D組は9日(日本時間10日)、メキシコがイタリアと対戦(メキシコ・ハリスコ)し、9-10の逆転サヨナラで黒星発進。4点リードの9回に「7番・遊撃」で出場した巨人の名手・クルーズがまさかのエラーを犯した。痛恨のミスからピンチを広げ、5失点で大逆転負けを喫した。

 まさかの光景だった。地元のファンは、まるで信じられないといった表情で静まり返り、歓喜に沸くイタリアナインを見つめていた。

 日本でもおなじみの名手が、土壇場で痛恨のエラーを犯した。

 9-5で迎えた9回。ブルージェイズで昨季36セーブを挙げた若き守護神オズナが3連続二塁打で2点を失い、2点差に迫られた。

 続く打者・ビュテラが放った力のないゴロは、遊撃クルーズの目の前へ。しかし、三塁へスタートを切っていた二塁走者を気にしたのか、ここで打球をファンブルして送球できず。確実にさばいていれば、三塁、一塁どちらかはアウトにできたタイミング。1まずは1死をとって流れも引き戻せるはずが、一転してピンチを広げた。

ロッテでゴールデン・グラブ賞、守備の名手として知られるクルーズ

 クルーズといえば、14年にロッテに入団以降、二塁、三塁、遊撃と幅広くこなし、華麗な守備でファンを魅了。15年には二塁手でゴールデン・グラブ賞に輝いた。その名手が、3度目となるWBCで母国の遊撃を任され、内野の要として期待は高かったが、試合の流れを左右するミスを犯してしまった。

 メキシコはこのまま悪い流れを断ち切れず、この回、5安打で5失点。4点のリードをひっくり返される屈辱の大逆転負け。2大会ぶりの2次R進出へ、プエルトリコ、ベネズエラと強豪ぞろいのD組で、あまりに痛い黒星スタートとなった。

 7番を任されたクルーズは打撃で2点二塁打を放ち、貢献していた。次は12日のベネズエラ戦。名誉挽回のプレーで、大会初勝利をもたらしたいところだ。

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