休養明けの侍・青木は上々 強敵オランダ戦へ“金言” 「今まで通りでいい」

野球日本代表「侍ジャパン」は12日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦・オランダ戦(東京ドーム)に挑む。1次ラウンドを3連勝で突破。日本代表で唯一のメジャーリーガーとして参加している青木宣親外野手(アストロズ)は、第3戦の10日・中国戦を「休養」にあてて、大一番となるオランダ戦に備えた。11日の前日練習後には、メジャーリーガーを多く揃える強敵との対戦へ向けて「今まで通りでいい」と話した。

侍ジャパン・青木宣親【写真:Getty Images】

12日に2次R初戦の大一番、「いい雰囲気の中で野球ができている」

 野球日本代表「侍ジャパン」は12日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦・オランダ戦(東京ドーム)に挑む。1次ラウンドを3連勝で突破。日本代表で唯一のメジャーリーガーとして参加している青木宣親外野手(アストロズ)は、第3戦の10日・中国戦を「休養」にあてて、大一番となるオランダ戦に備えた。11日の前日練習後には、メジャーリーガーを多く揃える強敵との対戦へ向けて「今まで通りでいい」と話した。

 青木は初戦のキューバ戦では筒香の先制打につながる二塁打を放つと、守備でも美技連発で勝利に貢献。ただ、オーストラリア戦を含めた2試合でヒットは二塁打1本のみで、初打席の後は9打席連続ノーヒット(1四球)となっていた。中国戦はベンチスタートとなり、最後まで出場機会はなし。小久保裕紀監督が「休養」を与えたことを明かしていた。

 この日は、フリー打撃後にロングティーで汗を流すなど、精力的に前日練習を行った青木。「自分の調子は悪くはないです。良くもないですけど…ぐらいの感じです。今日も良かったです。あとは試合で結果が出るように」。自身の状態をこのように表現し、3連勝と波に乗るチームの雰囲気については「練習試合のときよりは良くなっていると思います。いい状態でみんな試合に臨めていると思いますし、いい雰囲気の中で野球ができている気がするので、この調子で毎日、明日からの試合もできればと思います」と確かな手応えを示した。

強力メンバー揃えるオランダ戦へ「特別なことはやる必要はない」

 オランダは、ザンダー・ボガーツ(レッドソックス)、アンドレルトン・シモンズ(エンゼルス)、ジュリクソン・プロファー(レンジャーズ)、ディディ・グリゴリアス(ヤンキース)、ジョナサン・スクープ(オリオールズ)と、メジャーの一流内野手をずらりと揃えてきた。小久保監督は「そういう中で彼(青木)がメジャーリーガーとしてチームにいることは大きい」と期待する。当然、選手にアドバイスを送ることもできる。

 ただ、青木自身は「もちろん(オランダの選手に)力があるのは分かっているけど、とはいっても同じ人間がやることなので。(日本代表の)みんなだって才能のある選手ばかりだし、自信を持ってやってくれれば。今まで通りでいいと思います。これまでの3試合も素晴らしいプレーが多かったですし、みんなが集中して試合に入っていけている気がするので、この感じでやっていければと思います」と話す。

「特別なことはやる必要はないと思うし、今まで通りのプレーをそのままやるだけだと思ってますけど、いつも通りのプレーができるように心の準備を含め、やっていきたいと思います。(オランダの選手について)聞かれれば答えるつもりですけど、情報を全て入れることがいいことだとは思ってないですし、本当に必要なことだけを言っていきたいと思います」

 精神的支柱としてもチームを牽引する男は、あくまで“自然体”で決戦に臨むことが重要だと訴える。チーム唯一のメジャーリーガーが、4大会連続の準決勝進出へ向けて鍵を握る存在であることは間違いない。

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