液体ミルク導入取り組む 塩崎厚労相が答弁

 塩崎恭久厚生労働相は13日、国内で法令が未整備のため流通していない乳児用液体ミルクについて、「日本でも使えるよう迅速に取り組みたい」と述べた。今月中にも厚生労働省の薬事食品衛生審議会を開き、液体ミルクの安全基準に関する議論を始める。

 同日の参院予算委員会で、公明党の佐々木さやか氏(参院神奈川選挙区)の質問に答えた。

 塩崎厚労相は「液体ミルクは安全性の確保が大事。常温で流通可能な牛乳の安全基準を参考にしながら、液体ミルクの安全基準の在り方について議論を正式に始めることになった」と説明。その上で「(国内使用に)必要なデータ収集が加速化されることを期待する。安全基準の設定ができ、液体ミルクが日本でも製造使用できるよう迅速に取り組みたい」と述べた。

 液体ミルクは粉ミルクと同じ成分だが、水を確保したり、お湯を沸かしたりする必要がないため、男性の育児参加の後押しにつながると期待される。

 佐々木氏は災害時の活用を念頭に、「日本の赤ちゃんに適した栄養・成分で、使い方が日本語表記されている液体ミルクが備蓄される環境を整えることが重要だ」と訴え、政府に早期の対応を促した。

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