新日鉄住金エンジ子会社「SBE」、スウェーデンで世界最大級の廃棄物発電施設を受注

新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)は21日、ドイツの廃棄物発電プラント子会社、シュタインミュラー・バブコック・エンバイロメント(SBE、社長・村上裕氏)がスウェーデンでストーカ炉式廃棄物発電施設の新設工事を受注したと発表した。廃棄物の日当たり処理能力738トン、最大日当たり処理能力1080トン(低質ごみ)と世界最大級の規模。

完成予想図

 本件の受注額は非公表で、同社はストーカ炉およびボイラの設計・調達・据付および試運転を行う。SBEでは17年度に廃棄物発電施設を4~5件、2億~3億ユーロ(240億~360億円)の受注を目指していく方針。

 施設はドイツに本社を置く欧州大手電力・ガス供給会社、E・ONSEのスウェーデン法人から受注。同国の首都ストックホルム北西のヘグビートルプ地区で計画中の次世代エネルギーパーク事業の一環で、廃棄物からエネルギーを回収し、地域暖房ネットワークの熱源とするために建設する熱電併給型の廃棄物発電施設となる。

 発電出力は100メガワットでストックホルム北西地域の温熱需要の約80%を供給する計画となっている。SBEはスウェーデンで8件、欧州で250件の廃棄物発電施設を建設しており、豊富な実績に基づいた技術的信頼性の高さなどが高評価を受け受注に至った。新日鉄住金エンジグループでは今後、欧州や日本、アジア地域を中心とした各国で受注に注力していく方針。

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