【新日鉄住金エンジが中高生対象の設計コンテスト】「秩父高校」が総合優勝 エンジ体感プログラムの一環

新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)は20日、中学・高校生を対象としたエンジニアリング体感プログラム「情熱・先端Mission―E」の最終コンテストを東京・品川の東京海洋大学で実施した。関東5校の中学・高校生が浮体式洋上風力発電所の「浮体」設計に約半年をかけて挑戦。総合優勝に埼玉県立秩父高等学校が輝いた。

性能試験を見守る生徒たち

 本プログラムは昨年に続く2度目の開催。今回は栄北高等学校、埼玉県立秩父高等学校、桐蔭学園中学校女子部、東京都立戸山高等学校、日本体育大学柏高等学校の5校が参加した。波・風のある状態での安定性と発電量、環境共生を含む設計思想のプレゼンテーションが審査対象となっている。

 当日はプレゼンテーションと同大の水理模型実験棟の造波装置を用いた性能試験を実施。審査員や藤原社長が見守る中、各校の生徒が大人顔負けのプレゼンを披露した。今回は生徒たちの競う合う姿を同社の社員や家族25人も見学している。

 コンテストでは、技術賞に発電量などで最高得点を獲得した秩父高等学校、プレゼンテーション賞に実物を用いてわかりやすく設計過程を説明した桐蔭学園、審査員特別賞に実用性という観点からは最も優れたアイディアを生み出した日体大柏が選出された。コンテスト終了後には修了証を藤原社長が各校へ手渡した。

前列中央が藤原社長

 藤原社長は「昨年に続き参加させてもらったが、各校のプレゼンはもちろん、運営面でも改善点をさまざまなかたちで解決していると感じた。実際にモノを造り上げる中でうまくいかないことは沢山ある。これを実体験してよりよくするための学びへの動機づけになってくれればと思う。エンジはモノづくりへの興味喚起が大切で、次の人材育成にもつながる。来年以降も続けたい。また、今回は若い高校生の真剣な取り組みを社員や家族に見てもらい、色々な意味でよい刺激を受ける機会となった。極力こうした機会をオープンにして互いに学び合うチャンスを増やしたい」とコメントした。

© 株式会社鉄鋼新聞社