JFEエンジ、岐阜で大型橋梁受注 橋長370メートル、支間長100メートル超

JFEエンジニアリング(社長・大下元氏)は、岐阜県大垣市で赤坂北第一高架橋工事を受注した。橋長370メートル、支間長100メートル超の大規模な箱桁橋で、鋼材重量は1825トン。受注額は約24億4千万円で今年1月に契約した。同社では本件を契機に大型案件の受注に弾みを付け、2017年度は橋梁で500億円の受注を目指していく方針。

架設予定の現場(岐阜県大垣市)

鋼材重量1825トン、受注額24億円

 受注したのは「16年度東海環状赤坂北第一高架橋鋼上部工事」で、発注者は国土交通省中部地方整備局岐阜国道事務所。橋梁の形式は5径間連続非合成箱桁橋で、高力ボルト12万2358本を使用する。同社は設計照査、製作、塗装、輸送、架設、床版までを担う。床版は鋼コンクリート合成床版4257平方メートルとなる。工期は19年1月末まで。

 箱桁の製作では地元の津製作所(三重県津市)を活用。鋼橋へICT技術を活用する「i―Bridge」を積極的に導入する。現場は国道に斜交しているほか、上部空間に高圧線が張られた難しい環境にある。こうした中で支間長100メートルを超える箱桁を国道上で送り出し架設することから、センシング・モニタリング技術の活用により安全管理を行うなど安全面の徹底を図る。架設では863トンが送り出し架設、962トンがトラッククレーンベント架設となる予定。

 また「i―Bridge」導入により設計では3次元モデリングによる設計照査、製作ではロボット溶接・自動溶接の積極活用とシミュレーション仮組立システムを採用するなど生産性を高め、現場の週休2日制実現を視野に入れていく。品質面では鋼・コンクリート合成床版の耐久性向上に向け、打ち継ぎ目の施工に工夫を施すほか、特に桁端部や継手部の防食性を改善し、鋼橋の長寿命化を図る。加えて、部材端面切削による出来形精度向上や、溶接の品質管理強化により疲労耐久性を高める方針。

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