住友電工、光ファイバの伝送損失を世界最低値達成

住友電工は22日、光ファイバの伝送損失を世界最低値に抑えることに成功したと発表した。

 光信号を通すガラスに加えて、樹脂による被覆の技術をさらに向上。1キロメートル当たりの伝送損失を0・1419デシベル(波長1560ナノメートル)まで低減した。今回のデータは実験用の線路で達成したものだが、その技術を応用した光ファイバを今後製品化する計画。

 光がファイバ内を進む際に一部が散乱などで減衰し損失となるが、同社では損失を低減する技術開発を推進。情報通信量が増大する中で、光通信システムの性能を向上する要求に応えてきた。同社は1986年から15年までの間、低伝送損失の世界記録を有しており今回は再び首位となった。

 研究成果は米ロサンゼルスで開催される光ファイバ通信に関する国際会議「オプティカル・ファイバー・コミュニケーション・カンファレンス」で現地時間の23日に発表される。

© 株式会社鉄鋼新聞社