テナリスのカナダ(カルガリー)油井管工場、2年ぶり操業再開 エネルギー開発需要の回復

油井管、ラインパイプなどエネルギー向け鋼管メーカー企業群であるテナリスグループは、カナダのカルガリーにある油井管(OCTG)、ラインパイプ用溶接管工場プルデンシャルの操業を今年7月、2年ぶりに再開すると発表した。エネルギー開発需要の回復に伴うもの。国内に開設するサービスセンターなどと合わせ、現地での供給、サービス体制を拡大する。

 プルデンシャルは、カナダ国内向けの電縫管ラインパイプ、油井管(ケーシング・チュービング)を生産している。原油安によるエネルギー開発需要の減速傾向、カナダ国内への輸入品OCTGの不当廉売の影響などから17年7月末に一時休業。120人の従業員をレイオフ(一時解雇)していた。今回の操業再開に合わせ、約100人の組合従業員を再雇用する。

 テナリスはカナダ国内で、昨年11月にオンタリオ州にある継目無(シームレス)鋼管ミルのアルゴマチューブスの生産を再開。また、今年後半にはアルバータ州のグランドプレーリーにサービスセンターを開設し、サービス供給を拡大する。テナリスの新しいビジネスモデルである「Rig Direct」を含め、高い安全・衛生・環境上の最高水準を順守した高品質商品・サービスと専門ノウハウを直接開発リグに提供していく。

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