JFEシビル、自走式立体駐車場が好調 17年度売上高、2~3割増目指す

JFEシビル(社長・藤井善英氏)が展開する自走式立体駐車場「メタルパーク」の受注が好調だ。従来の空港・鉄道、商業施設向けなどの需要に加え、病院や工場増築に伴う駐車場不足を補うために立体駐車場を建設する案件が増加し、着実に受注を重ねている。今後も積極的に拡販し、17年度の「メタルパーク」の売上高は前年比約2~3割増となる40億円を目指していく方針。

埼玉病院向け立体駐車場の完成予想図

 「メタルパーク」は1層2段から5層6段までの国土交通大臣認定を有し、柱・梁に耐火被覆が不要なほか、建築確認申請が簡略化できるメリットを有する自走式立体駐車場。駐車場の形式はフラット式、連続傾床式、スキップ式がある。また、独自の杭と柱の一体化工法である「いちいち基礎工法」との組み合わせによりコスト低減も図ることが可能で、壁面緑化との併用による環境配慮型の駐車場を実現することもできる。

 同社では、中部国際空港や成田空港などの空港施設立体駐車場や新高岡駅、新函館北斗駅前の新幹線駅前立体駐車場、大型商業施設、アミューズメント施設などの店舗併設立体駐車場を手掛けてきたが、病院や食品工場など業績が好調な業種の工場向けの受注が増加している。

 直近では国立病院機構埼玉病院(埼玉県和光市)の立体駐車場も受注。4層5段、延床面積1万1300平方メートルの駐車場で、限られた敷地の中で病棟の増築により不足する駐車場を補う。駐車可能台数は510台で、今年7月に着工、18年3月末の完工を予定している。

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