17年度のアルミ製品総需要、自動車材好調で微増の416万トン

17年度のアルミ製品需要は16年度見込み比0・7%増の415万6千トンとなる見通しだ。自動車材がアルミパネルや鋳造品を中心に増加することで、3年連続で目安の400万トン超えを達成する見込み。29日、アルミ産業関連7団体(アルミ缶リサイクル協会・軽金属製品協会・日本アルミニウム合金協会・日本サッシ協会・日本ダイカスト協会・日本電線工業会・日本アルミニウム協会)で構成するアルミニウム調査会が発表した。

 製品別では圧延品(輸出除く)が同0・5%増の183万3千トンと予測。ビール系飲料が減少するものの、コーヒー向けボトル缶や低アルコール飲料の増加により缶材が拡大する。また自動車材もアルミパネル採用車の増加とトラック需要の拡大により、伸び率は縮小するものの同1・8%増加すると見られている。一方で建材は新設住宅着工戸数の減少により同0・2%減予想。

 自動車向けが大半を占めるダイカスト品は同0・2%増の96万6千トン、鋳造品が同2・1%増43万8千トン。ともに国内の自動車生産台数が減少する中でも輸出用が増加することで需要が拡大するとみられている。

 このほか輸出は同0・5%減の23万9千トンと減少傾向が続く一方、輸入は圧延品分野での増加が顕著で同2・2%増の42万8千トンとなる見通し。電線は、電力会社の設備投資需要の増加期待を受けて同2・5%増の2万5千トン。鉄鋼脱酸用アルミも粗鋼生産の増加予想で同0・6%増の1万3千トンに達するとみている。

 なお、16年度の総需要(見込み)は15年度比1・7%増の412万7千トン。自動車需要の増加により圧延品、鋳造品、ダイカスト品などが軒並み増加。輸出向けが圧延品などで落ち込んだが、全体としては増加傾向を維持した。

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