JFEスチール・福山、焼結機増強を発表 焼結鉱自給率8割に

JFEスチールは30日、西日本製鉄所福山地区(広島県福山市)で焼結機の生産能力を増強すると正式発表した。約400億円かけて休止中の第3焼結機を更新した上で稼働させる。福山地区の焼結機の操業基数は現在の2基体制から3基体制に増え、焼結鉱の自給率が6割から8割に上昇する。焼結鉱の使用を増やし、外部購入している割高な鉄鉱石ペレットを減らす狙いだ。

 17年度上期に既存の第3焼結機を撤去し、同下期に新たな第3焼結機の建設工事に着手する。19年度内の稼働を目指す。

 新設備の生産能力は年300万~400万トン。原料となる鉄鉱石の品位や種類により生産能力が増減する。鉄鉱石を焼き固める格子状の装置「火格子」の面積は385平方メートルと既存の第3焼結機より増やす。

 既存の第3焼結機は1969年に稼働し1982年に休止していた。福山で現在稼働しているのは第4焼結機(火格子面積454平方メートル)、第5焼結機(同605平方メートル)。

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