新日鉄住金エンジ・中高生向け九州「エコプラントプロ」、福岡県の4チームが挑戦

▽…新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)が、九州で初めて企画した中高生向け研究応援プログラム「(情熱・先端Mission―E)エコロジープラントプロジェクト」は好評だった。企業のエンジニアと中高生が共同で〝エンジニアリング〟に挑戦する試みで、福岡県内から4チーム・生徒21人が参加した。

全員で記念撮影

▽…ミッションは「廃熱を使った、未来の工場を設計せよ~」で、PCを1つの工場に見立てて、中高生がアイデアを競った。コンテストでは、工場の機能を損なうことなく、廃熱を効率よく活用するエコロジープラントの設計・製作に加え、プレゼンテーションを審査対象にした。

▽…プレゼンテーションの後には実証試験を実施。廃熱を利用した(1)車の駆動力(2)水に与えた熱量(3)コスト―などを競った。総合優勝は、プレゼンテーション賞を受賞した福岡県立鞍手高校チームで、技術賞は福岡舞鶴高校・福岡舞鶴誠和中学チーム、審査員特別賞は西南学院高校チームだった。

県立鞍手高校チーム
福岡舞鶴高校・福岡舞鶴誠和中学チーム

▽…参加者からは「今回は失敗したが、その経験を生かして部活で頑張りたい」「失敗した過程で得られることが多くて、このプロジェクトに参加して良かった」「学校の授業は退屈だが、このプロジェクトは面白くていい経験になった」との声が寄せられた。

▽…最後に主催者を代表して挨拶した藤原社長は「悔しい思いをした生徒さんもいると思うが、失敗の先に成功があるし、決してくじける必要はない。実際の仕事では、理論と実践がうまくバランスとれて成功する。どの部分で失敗したかを冷静に分析して、理論の勉強をしっかりしてほしい。理論こそが次のステップにつながる」とエールを送った。

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