開幕3連戦で見えたDeNA打線の「明」と「暗」 攻撃型打線完成のカギは?

開幕ダッシュを狙うDeNAは、ヤクルトとの開幕カードを1勝2敗で終えた。昨季は広島との開幕戦こそ勝利したが、3連戦トータルでは1勝2敗。結局打線の低調もあって、3、4月は9勝18敗2分けと苦しいスタートを強いられた。今年こそ春先のロケットスタートを切りたいアレックス・ラミレス監督にとっては、不満の残る開幕3連戦になったに違いない。

DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】

桑原&梶谷の1、2番コンビは計7得点の活躍

 開幕ダッシュを狙うDeNAは、ヤクルトとの開幕カードを1勝2敗で終えた。昨季は広島との開幕戦こそ勝利したが、3連戦トータルでは1勝2敗。結局打線の低調もあって、3、4月は9勝18敗2分けと苦しいスタートを強いられた。今年こそ春先のロケットスタートを切りたいアレックス・ラミレス監督にとっては、不満の残る開幕3連戦になったに違いない。

 そのラミレス監督は今季、打線のポイントとして「2番・梶谷」を掲げている。好打者の梶谷を2番に置くことで、桑原との1、2番コンビに長打力が備わり、なおかつ足も使える。どちらかが出塁して得点圏へ進塁。そこで、すかさずロペス、筒香と続く強力なクリーンアップで畳みかけ、得点を奪うという計算だ。

 ここまで梶谷は3試合すべてで安打&得点を挙げており、14打数6安打で打率.429をマーク。チームトップの4得点で、1番・桑原も3得点している。開幕カードで「ラミ構想」はうまく機能したといってもいい。

課題は5番、OP戦首位打者シリアコを起用するも…

 その一方で大きな課題も浮上した。5番打者だ。オープン戦首位打者と活躍した新外国人のシリアコが、開幕カードは5番に座ったが、レギュラーシーズンでは大苦戦。3試合で9打数1安打、打点なし。2日のヤクルト戦第3戦では、同点の7回2死満塁の場面で代打を送られた。

 以前からラミレス監督は「筒香の後を打つバッターが大事」と繰り返しており、相手バッテリーに筒香との勝負を避けられて、5番勝負で打線の流れを断たれることを心配している。実際に2日の試合で筒香は敬遠を含めて3四球。続くシリアコからは快音が聞かれずに、ビッグイニングを作れなかった。

 昨季は終盤に3番から5番へと配置転換されたロペスが大爆発し、クライマックスシリーズ出場権獲得への大きな要因となっている。5番に当たりが出れば、2番に梶谷を置く攻撃型打線は完成形となるはずだ。

 開幕カードで見えた「明」と「暗」。4日からは本拠地開幕カードを迎える。3連勝と勢いのある巨人が相手だ。しっかりと勝ち越すことができれば、開幕ダッシュへのリスタートとなることは間違いない。

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