マーリンズ本拠地で試合中断のハプニング “乱入”の猫が早くも人気者に

イチロー外野手が所属するマーリンズの本拠地開幕戦で試合中に猫がグラウンドに乱入するハプニングがあり、米国で大きな話題となっている。マーリンズ・パークで行われた11日のブレーブス戦で、6回表が始まる前に突然、フィールドに登場したため、試合が中断。球場係員やマーリンズの選手が、試合再開のために対応しようとする姿が複数の現地メディアで取り上げられた。

マーリンズの本拠地開幕戦が行われたマーリンズ・パーク【写真:Getty Images】

本拠地開幕戦で突然フィールドに猫が登場、指揮官「黒でなければ…」

 イチロー外野手が所属するマーリンズの本拠地開幕戦で試合中に猫がグラウンドに乱入するハプニングがあり、米国で大きな話題となっている。マーリンズ・パークで行われた11日のブレーブス戦で、6回表が始まる前に突然、フィールドに登場したため、試合が中断。球場係員やマーリンズの選手が、試合再開のために対応しようとする姿が複数の現地メディアで取り上げられた。

 オズナの2本塁打6打点などで、マーリンズが5点リードで迎えた6回だった。黒い猫が突然、フィールドに姿を現して外野方向へ駆け抜け、「出口」のないフェンスに寄り添うようにして止まってしまった。ライトのスタントンやセンターのイエリッチが歩み寄り、球場係員も“急行”。猫をグラウンド外に出さなければ試合が再開できないが、その方法が思いつかずに見守るしかなかった。

 MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」では、「火曜日夜、マリナーズ対ブレーブス戦の6回のイニングに先立ち、予期せぬ遅延が生じた。ハチの群れやリスなどではない。猫である」と動画付きでこの場面を紹介。試合を中継した「FOXスポーツ・フロリダ」の実況は、この試合で打撃好調だったチーム状況を踏まえて「今マーリンズを止めることができるのは、センターフィールドで出口を探しているあの猫だけです。猫は走っていますが出口はありません。猫はどこに行こうとしているのでしょうか。分かりません」と話した。

猫嫌いのオズナは「何らかの理由があってここにいるんだね」

 係員に体を触られると、レフト方向へ向かって走り出した猫は、センター左のフェンスをよじ登って上部へ。マーリンズの選手がホームランを打った際に電飾や花火で祝う巨大オブジェ「ホームラン・フィーチャー」の上で落ち着いた様子となり、その姿が映像でしばらく映された。

「Cut4」では「最終的に猫はセンターにある『ホームラン・フィーチャー』に家を見つけた」と説明。大活躍だったオズナは、実は猫嫌いであることを告白しつつ、「まず、考えていたんだ。不運だなって。それから僕は分かった。何らかの理由があってここにいるんだね、と言ったんだ。おそらく、僕らの幸運を祈って。毎回守備に出るたびに、僕は猫を見た。『そこで何をしているんだ』って考えていた。最終回には見なかった。どこに行ったのか、分からないよ」と話したという。

 また、記事では、マーリンズのドン・マッティングリー監督が「新しいマスコットかな? 黒でなければ良かったのだが」と冗談交じりに振り返ったことも紹介している。

 猫の登場に動揺したのか、この回から登板した右腕ジーグラーは2安打で1失点したものの、リードを守る。その後は両チーム得点がなく、マーリンズは8-4で勝利。マーリンズにとって「幸運の猫」となったようだ。ツイッター上で「#marlinscat」のハッシュタグが登場するなど、この猫は早くも米国内で人気者となっている。

© 株式会社Creative2